ボカロP『n-buna』から『ヨルシカ』へスケール広がる音楽に注目
n-buna(ナブナ)
ボーカロイドプロデューサー(ボカロP)として、2012年より活動を開始。
肩書きは、ボカロP、プロデューサー、コンポーザー(作曲家)。
「透明エレジー」をはじめ、「ウミユリ海底譚」「夜明けと蛍」「メリュー」など多くのボカロ曲をニコニコ動画に投稿し、10代を中心に共感と支持を集めています。
【GUMI】透明エレジー【オリジナル曲】 - YouTube
【初音ミク】 ウミユリ海底譚 【オリジナル曲】 - YouTube
文学的とも言える情景描写や心象風景が繊細に反映された歌詞や、ギターサウンドを基本に繰り出されるポップとロックの狭間の中毒性あるメロディが特徴。
思わず読み返したくなる文学的な歌詞という点では、秋田ひろむ(amazarashi)の綴るそれに似ています。
n-bunaとして、3枚のアルバムをリリース
2014年4月26日 同人アルバム「カーテンコールが止む前に」
「透明エレジー」「ウミユリ海底譚」をはじめ、既存曲や新曲、ラストのボーナストラックからなる全15曲。
2015年7月22日 メジャー 1st アルバム「花と水飴、最終電車」
夏の終わりの1日をテーマに、物語的構成で綴られた作品です。
2016年7月6日 2nd アルバム「月を歩いている」
童話をモチーフにしたコンセプト感のある作品。
前作とは異なり、ピアノやアコ―スティックギター、ストリングスが加わることで、よりバラエティに富んだサウンドが味わえます。
2017年4月、ヨルシカ始動
n-buna としてのライブでボーカルを務めていた女性シンガー suis(スイ)とともに結成。
メンバーは、n-buna(G)とsuis(Vo)の2名で、ライブなどではサポートとして、下鶴光康(G)、キタニタツヤ(B)、Masack(Ds)が加わりバンド形態に。
バンド名の由来は、楽曲 雲と幽霊 に登場する歌詞『夜しかもう眠れずに』という一節から。
ボカロPでの活動を経て n-buna がやりたい温かみのある人間的な表現を、生の楽器演奏や suis の透明感のある歌声で形にしたもの。
ヨルシカについて、インタビューで二人組のバンドと書かれてたりしますが正確にはちょっとイメージが違って、
— ナブナn-buna (@nabuna2) June 27, 2017
僕のしたい人間的な表現を、楽器やボーカルで形にしてもらったのがヨルシカだなと思います
言ってみればヨルシカという一つの作品があって、その下にアルバムや楽曲が枝分かれしてるような
ボカロP『ハチ』からシンガーソングライターとして活躍する米津玄師や、ボカロP『バルーン』からシンガーソングライターとして活動する須田景凪などのように、表現方法をさらに広げていくという流れは自然なものなのかもしれません。
ヨルシカとして、2枚のミニアルバムをリリース
2017年6月28日 1st ミニアルバム 「夏草が邪魔をする」
夏を想起させながらも、どこか悲しげで影のある歌詞。
それとは対照的に透明感のある suis の歌声が不思議にマッチしたバンドサウンドが、n-buna とは違ったスケールの広がりを感じる作品です。
ヨルシカ - 言って。(Music Video) - YouTube
ヨルシカ - 靴の花火 (Music Video) - YouTube
2018年5月9日 2nd ミニアルバム 「負け犬にアンコールはいらない」
今回も歌詞からは夏の匂い(草いきれ)や悲しさ切なさがイメージされます。
ギターサウンド中心の楽曲の中、オープニングと中間(5曲目)そしてラストが美しいピアノメインのインスト曲となっていて、メリハリのある作品になっています。
ヨルシカ - 準透明少年 (MUSIC VIDEO) - YouTube
ヨルシカ - ただ君に晴れ (MUSIC VIDEO) - YouTube