エモ・リバイバル作品も!2010年代 エモ/インディー・ロック界隈の名盤10選
2010年代のエモ(EMO)
音楽ジャンルのひとつEMOの流れを簡単に説明すると、1980年代半ば、アメリカのハードコア・シーンにおいてメロディックなギターフレーズやエモーショナルな歌詞などを取り入れたサウンドが誕生。
1990年代はじめに変革期を迎え、1994年にはエモのひとつの指針となる作品『Diary』が Sunny Day Real Estate からリリース。
このころから、パンクやインディー・ロック人気の流れも手伝いアンダーグラウンドでじわじわ人気が高まってきます。
当時、良質なエモ・バンドが多数所属していたレーベル Deep Elm Records では、1997年から2007年の11年間にわたり、The Emo Diaries なるコンピレーションアルバムを制作していました。
そんなエモの全盛期と呼べる期間は2002年から2010年くらいまでで、 Jimmy Eat Worldや New Found Glory、The All-American Rejects などのバンドがビルボードのメインチャートにランクインしました。
2010年代は、エモ・リバイバルなんてワードも使われるくらい嬉しいことに懐かしいバンドが再始動してアルバムをリリースするなどの動きが見られる中、10作品をまとめてみました。
The Get Up Kids『Problems』2019
2011年の前作『There Are Rules』より8年ぶりとなる 6th アルバム。
2005年に一度は解散するも2009年から再始動している彼ら。全盛期と変わらない泣きのギター・ロックサウンドを提供してくれています。
体型は幾分変化しましたが、ボーカル&ギターMatt Pryor の歌声も健在です。
American Football『American Football(LP3)』2019
Mike Kinsella(Cap'n Jazz, Owen, Owls)、Steve Lamos、Steve Holmes、Nate Kinsella によるバンド American Football。
1997年に結成。1999年にセルフタイトルとなるアルバムをリリースし、シーンに名を轟かせるも解散。
2014年に再結成を果たし2016年に17年ぶりとなる、こちらもセルフタイトルとなるアルバム『American Football』をリリース。
その後、1st から変わらない叙情的で多分に余韻を孕んだエモーショナルなサウンドの 3rd アルバム『American Football (LP3)』を2019年にリリースしています。
Jimmy Eat World『Integrity Blues』2016
1993年に結成。1996年にメジャー・デビューし、2001年の 4th アルバム『Bleed American』およびシングル「The Middle」のヒットを飛ばしメインストリームで活躍した彼ら。
メジャー・デビュー20周年となる2016年に 9th アルバム『Integrity Blues』がリリースされています。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=e5KiGB0fp3U
The Early November『In Currents』2012
1999年に結成後、2002年に Drive Thru Records から EP「For All of This」でデビュー。
4年に及ぶ活動休止を挟み2011年に再始動。今度は Rise Records と契約し2012年に『
In Currents』を発表しました。
同作は米ビルボードチャート初登場43位を記録。美しいメロディーやフレーズは健在です。
Dashboard Confessional『Crooked Shadows』2018
FURTHER SEEMS FOEVER や NEW FOUND GLORY などのバンドで名を馳せた Chris Carrabba のソロプロジェクトに端を発するバンド Dashboard Confessional 。
2000年の 1st アルバム『The Swiss Army Romance』から成功を収め、2009年の 6th アルバム『Alter the Ending』 までコンスタントに作品を発表するも、その後9年のブランクを経てリリースされることになった『Crooked Shadows』。
アコースティックなアレンジもさることながら、現在 ONE OK ROCK も所属するレーベル Fueled By Ramen からリリースされているだけあり、アメリカのラジオ局で流れていても他の楽曲と遜色のないキャッチ-さも兼ね備えたアルバムです。
Copeland『Blushing』2019
2001年結成の4ピースバンド Copeland。
2005年の 2nd アルバム『In Motion』は、米ビルボード・チャートのトップ200入りを果たすヒット。
2019年に 6th アルバム『Blushing』をリリース。幽玄なボーカリゼーション、優美な世界観が広がっている作品です
Further Seems Forever『Penny Black』2012
前述 Dashboard Confessional の Chris Carrabba が初代ボーカルをつとめていた5ピースバンド。
2006年に解散したものの、2010年に Chris Carrabba も復帰する形で再結成、2012年に 4th アルバム『Penny Black』が発表されました。
小細工なし、王道のバンドサウンド、エモサウンドが堪能できる作品です。
https://www.youtube.com/watch?v=WBVtAzONiQU
Transit『Listen & Forgive』2011
2006年に結成され、2016年に惜しくも解散してしまっている5ピースバンドの Transit。
2011年リリース、彼らの 3rd アルバム『Listen & Forgive』。
1990年代を彷彿させる懐かしさを感じるエモサウンドに2000年代のインディー・ロックやポップ・パンクが上手く融合し、すこし男臭いハーモニーも妙味があります。
Motion City Soundtrack『Go』2012
1997年に結成された5ピースバンド。2016年、突如バンドは無期限活動休止を宣言。
現在、フロントマンの Justin Pierre はソロで活動中。
バンドは、2003年に 1st アルバム『I Am The Movie』でEpitaphよりデビュー。
2007年の3rdアルバム『Even If It Kills Me』は、米アルバムチャート16位、インディ・チャートでは1位を獲得しました。
その後リリースされた、切なげな泣きメロと疾走感のあるサウンドが成熟した彼らの 5th アルバム『Go』は聴きごたえありです。
https://www.youtube.com/watch?v=4uAmxicxhVw
Braid『No Coast』2014
1993年に結成された4人組。
1998年に 3rd アルバム『Frame and Canvas』で確固たる評価を得るも、1999年に突如解散。2004年にはツアーのために一時的に再結成するも再び解散。
2011年、再々結成を発表。2014年に16年ぶりとなる 4th アルバム『No Coast』をリリースしました。