米津玄師が意外と似てると囁かれるミュージシャン玉置浩二との共通点とは
紅白歌合戦で地上波初登場を果たした米津玄師
2018年、大晦日に放送された『第69回NHK紅白歌合戦』に初出場し、地元徳島県鳴門市の大塚国際美術館からの生中継で「Lemon」を披露した米津玄師。
本番5日前の12月26日というギリギリのタイミングでの追加招集で出演が決定したことや、テレビでの歌唱および生出演が初ということもあり、放送前からかなりの注目を集めることになりました。
レコード会社のコメント
今回、歌唱予定楽曲である「Lemon」は、TBSドラマ「アンナチュラル」の主題歌であり、“ドラマの為の楽曲”として、昨年12月に制作を進めておりました。
ドラマ側の希望で「亡くなった人を想う曲」として制作をしている最中、米津の祖父が他界しました。
結果として「あなたが居なくなって悲しい」という気持ちを吐露するような楽曲になりドラマ側にも受けいれて頂いた事で、多くの方に聴いてもらえる曲に育ちました。
祖父の他界から1年後となるこの12月の大晦日に、自身の故郷、そして、祖父の生きていた土地・徳島で、この曲を歌う事の意味を感じることが出来た為、この度のオファーを受けさせて頂くという結論に達しました。
ゆらめくロウソクの灯の中、幻想的かつ荘厳な雰囲気の美術館に立つ姿が映し出され、途中から現れたダンサーの菅原小春とともに貫禄のパフォーマンス。
歌い終わったあと「この場を用意していただいた、すべての方に感謝の気持ちを述べたいと思います。今日はどうもありがとうございました」とコメント。
紅白歌合戦ありがとうございました。来年もよろしくお願いします🍋
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) December 31, 2018
出演が終わって10分あまり後の彼のツイートには、約20分でいいね!、リツイート、コメント合わせて20万件の反応が寄せられ、反響の大きさが話題になりました。
玉置浩二と似ているの声
そんななか紅白でのパフォーマンス後に、SNSで意外と多くみられた玉置浩二との共通点を指摘する声。
米津玄師さんの声って、若い頃の玉置浩二さんの声に似てるなあ。いい声だー。
— achako (@bunnypyon) January 14, 2019
歌唱法が似ているなど歌い方をはじめ、風貌や骨格、地方から上京してきていること、楽曲提供等のプロデュースも手がけている、とさまざま。
コアな米津玄師ファンではないかもしれない、一般的な視聴者の方が紅白で初めて目にしてつぶやいているとすれば、とても興味深いことです。
いつから知ってるか(応援してるか)問題
音楽を含め、どんな趣味のジャンルでもマウントポジションを取りたい人が、注目を浴びる前からチェック、応援していたと言い放つ、いかに先見の明があるかを競う『売れる前から知ってたし』問題。
本来”いつから”はどうでもよいことなのですが、ここまでビッグになってしまった米津玄師については、友人との会話の中で、たとえ2018年の”Lemon”から好きになったとしても、少しカッコつけたくなるのも人情なのかもしれません。
たとえば
2010年ころから知ってたし
ボーカロイドプロデューサー『ハチ』時代、ニコ動で何度も観た「マトリョシカ」最高!。
2012年ころから知ってたし
初音ミクというポップアイコンから一旦離れ、本人名義かつボーカルをつとめた 1st アルバム「diorama」には隠れた名曲多いんだよねー、最高!
2014年ころから知ってたし
バンドサウンドが心地よいメジャーデビュー作「YANKEE」っていいよねー、ミュージックビデオもアーティスティックな名曲「アイネクライネ」も収録されてるし最高!
2015年ころから知ってたし
エレクトロサウンドがクセになる3rdアルバム「Bremen」っていいよねー、「アンビリーバーズ」とか「メトロノーム」よく聴いたわー最高!
2016年ころから知ってたし
佐藤健主演の映画『何者』の主題歌「NANIMONO (feat. 米津玄師)」で、中田ヤスタカサウンドにのせたボーカルが印象的だったよねー最高!
2017年ころから知ってたし
テレビアニメ『3月のライオン』のの第2クールEDテーマ曲「orion」。
テレビアニメ『僕のヒーローアカデミア』の第2期第1クールのOPテーマ曲「ピースサイン」。
アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の主題歌、DAOKOとの共作「打上花火」でのゲストボーカル。
とアニメ経由で大好きになったし、最高!
という、さまざまなタイミングでファンになった方々が、どれくらい米津玄師の楽曲を聴いて玉置浩二を思い浮かべたでしょうか。
バンド『安全地帯』やソロとして活躍する玉置浩二とは
1958年9月13日、北海道旭川市生まれ。
井上陽水のバック・バンドを経てロックバンド「安全地帯」のボーカルとして、82年シングル「萠黄色のスナップ」でデビュー。
83年シングル「ワインレッドの心」が大ヒットし、その後、「恋の予感」「悲しみにさよなら」「夏の終りのハーモニー」といったヒットを量産。
安全地帯活動休止後はソロに転向し、96年には「メロディー」「田園」がヒット。
聴く者の感情を揺さぶる温かみのある歌声は、歌が上手いアーティストのアンケートでは上位に入る常連であり、桜井和寿をはじめ、徳永英明、大橋卓弥などミュージシャン界隈からのリスペクトも厚い”歌ウマ”の代表格的人物です。
さいごに
これまで、どちらかというと裏の意味も推測したくなる奥深い歌詞やリピート必死の中毒性あるメロディ、「LOSER」のミュージックビデオで披露されたコンテンポラリーダンスのセンス、ジャケットイラストをはじめとするアートワーク、などの話題は多く見受けられたものの歌の上手さにフォーカスが当たることは少なかったかもしれません。
今後、米津玄師に”歌ウマ”要素がプラスされていくとすれば、非の打ちどころがなくなりそうです。
ファンの方々には、歌ウマなことなんて前から知ってたしと言われそうですが。